※記事内の社名はリリース発表時点でのものです。
なぜ違う?新築マンションと中古マンションの修繕積立金。
このコラムのまとめ
- 修繕積立金の金額は、どのようにして決められるのか?
- 中古マンションの修繕積立金が高額になる理由
- 修繕積立一時金や修繕積立基金は、修繕積立金とどう違う?
修繕積立金の金額は、どのようにして決められるのか?
まず、修繕積立金と管理費の違いから理解しておきましょう。
管理費は日常的な管理に対して発生する費用、修繕積立金は共用部分の計画的な修繕のために積み立てる費用です。
実は、修繕積立金は管理費と区別して経理する必要があり、管理費に流用してはいけないとされています。
異なる目的のために徴収した資金は明瞭に区分し、会計処理を行うべきとしたもので、国土交通省が標準管理規約として示しています。
あくまで修繕積立金は、将来的な大きな修繕のためにストックしていくお金なので、流用してしまい、マンションを修繕できなくなってしまうというリスクを避けなければならないですよね。
では、管理費や修繕積立金って、どうやって金額が決まるでしょうか。
管理費は日常の維持管理に関する費用の総額。修繕積立金は長期修繕計画に基づき必要な金額の総額から決まってきます。それぞれ各住戸の面積に応じて割り当てたものが区分所有者が支払う費用になります。
長期修繕計画の対象となる期間については、25~30年が一般的であるとされています。
中古マンションの修繕積立金が高額になる理由
どうして中古マンションは新築マンションより修繕積立金が高いんでしょうか。
そして、ほとんどの場合「段階増額積立方式」が採用されています。
なぜ、「段階増額積立方式」が人気なの?
新築マンション分譲時には、修繕積立基金を集めて月額の修繕積立金は段階増額積立方式を採用する場合が多くなっております。このような方式は、購入者の当初の月額負担を軽減するため広く採用されていると言われています。
新築マンションも年数がたつと修繕積立金の金額が上がっていきます。
修繕積立一時金や修繕積立基金は、修繕積立金とどう違う?
修繕積立金とは?
長期修繕計画に基づき、マンションの経年劣化等の修繕工事のために毎月積立てるお金です。
ただ、マンションの修繕は経年劣化だけで生じるわけではありません。
たとえば、突発的な災害や故障などにより、マンション共用部に修繕が必要となる場合があります。
突発的な災害等でマンションの加入している保険で対応できない費用については修繕積立金より支出する場合もあります。
修繕積立基金・修繕積立一時金とは?
分譲後すぐの修繕など、修繕積立金だけでは工事費が足りない場合の不足に備えるのが修繕積立基金。
不足分を補填するために集めるお金が修繕積立一時金です。
つまり、それぞれ集める意味合いが少し異なっています。
修繕積立一時金は、長期修繕計画の定め方によっては、何年かに一度必要となる場合がありますし、必要がないように定める場合もあります。
一方で、修繕積立基金は新築入居時の一回だけで、その分高額に設定されていることが多いですね。ですので、中古を購入された場合は修繕積立基金の支払はありません。
チェックすべきポイントは?
長期修繕計画をしっかりチェックし他にもマンションによっては管理費や修繕積立金の滞納などがある場合があります。
そうするとマンションの維持管理に支障が出ますので、その辺もチェックする必要がありますね。
追加のワンポイント
国土交通省のガイドラインから知る、修繕積立金の相場
こちらのデータは、国土交通省が平成23年に発表している 「修繕積立金に関するガイドライン」(令和5年4月追補版)です。
この平均値をもとに計算してみましょう。
マンションの共用施設はそれぞれ違うため、もちろん誤差は生じますが、過去の多数の物件に対してマンション管理業組合がまとめた積算データと、国土交通省が追加で長期修繕計画を詳細に分析して導き出した数値から導き出していますので、ある程度の目安としてご活用いただけます。
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